これまで東京メトロの改札外乗り換えの活用方法について解説してきましたが、東京には東京メトロの他に都営地下鉄も走っています。この2社は連絡乗車券を発売しており、面白い活用方法があるため、このページではそちらを解説していきます。
東京メトロや都営地下鉄単体の改札外乗り換えについては下記の記事をご覧ください。
連絡乗り換えのお得な活用法
この連絡乗車券についてはわかりにくいところがあるため、まずは具体例を見てみましょう。
新宿駅~岩本町駅・秋葉原駅(都営新宿線、東京メトロ日比谷線・丸ノ内線)
まずは東京メトロ日比谷線の秋葉原駅・都営新宿線の岩本町駅の地上乗り換えを活用したケースです。ルートとしては下記のような感じです。
都営新宿線の岩本町駅が秋葉原の中心から離れているのが難点かと思いますが、都営新宿線で往復した場合、往復440円(片道220円、磁気・ICとも共通)かかるところが、連絡乗車券を使用すると磁気乗車券で280円、IC乗車券で276円となり160円程度の割引となります。
新橋駅~浅草駅(東京メトロ銀座線、都営浅草線)
同様に新橋駅と浅草駅では東京メトロ銀座線と都営浅草線が走っているので、銀座・浅草を往復場合は連絡乗車券を活用することができます。
単純に往復する場合、東京メトロの場合は磁気乗車券400円(200円 x 2(往復))、IC乗車券398円(199円 x 2(往復))、都営地下鉄の場合は磁気・ICとも440円(220円 x 2(往復))となります。こちらも連絡乗車券を使用すると磁気乗車券280円、IC乗車券276円となり、大幅に安くすることができます。
都営地下鉄と東京メトロの連絡改札外乗り換え
連絡乗り換えの制度
東京メトロと都営地下鉄の改札外の乗り換えについて詳しくみていきましょう。ご存知のように東京の地下鉄はこの2社(1社・1局)で構成されています。歴史的な経緯もあって、別々の組織が運営していますが、利用者の利便性向上のために一体として機能するような取り組みを行っており、乗り換え制度など通常よりもかなり優遇措置が取られています。それらを利用することでお得に利用することができます。
普通乗車券(普通のきっぷのことですね。)の場合、「実際に乗車する経路に関わらず、東京メトロ先の発駅から都営地下鉄線の着駅までの最安となる運賃から70円引く」となっています。
この乗り換えに関するルールについては、PasmoやSuicaなどIC乗車券は東京メトロ間や都営地下鉄間と同様に60分以内に乗り換えないと適用されません(60分経過すると割引が適用されず初乗り扱い。)。一方、磁気乗車券は1回きりですが、この制限時間は適用されません。時間が長くなる場合は面倒でも磁気乗車券を使いましょう。
また、使用する自動改札機はどれでもよく、東京メトロの改札外乗り換えのようにオレンジ色の改札を通る必要はありません。(とはいえ、明らかに乗り換えに利用できない改札の場合は出てこないケースも有るようです。)
乗り換え可能な駅
東京メトロと都営地下鉄は下記の駅で改札外の乗り換えを実施しています。
この方法は乗り換え可能な駅でしか行えないため、実質的にはこれらの駅が対象となります。
- 浅草駅(メトロ 銀座線、都営 浅草線)
- 日本橋駅(メトロ 銀座線・東西線、都営 浅草線)
- 新橋駅(メトロ 銀座線、都営 浅草線)
- 新宿三丁目駅(メトロ 丸ノ内線・副都心線、都営 新宿線)
- 大手町駅(メトロ 丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線、都営 三田線)
- 淡路町駅(メトロ 丸ノ内線)、新御茶ノ水駅(メトロ 千代田線)、小川町(都営 新宿線)
- 人形町駅(メトロ 日比谷線、都営 浅草線)、水天宮前(メトロ 半蔵門線)
- 東銀座駅(メトロ 日比谷線、都営 浅草線)
- 日比谷駅(メトロ 日比谷線・千代田線、都営 三田線)、有楽町(メトロ 有楽町線)
- 神保町駅(メトロ 半蔵門線、都営 三田線・新宿線)
- 市ヶ谷駅(メトロ 有楽町線・東西線、都営 新宿線)
- 中野坂上駅(メトロ 丸ノ内線、都営 大江戸線)
- 青山一丁目駅(メトロ 銀座線・半蔵門線、都営 大江戸線)
- 六本木駅(メトロ 日比谷線、都営 大江戸線)
- 麻布十番駅(メトロ 南北線、都営 大江戸線)
- 月島駅(メトロ 有楽町線、都営 大江戸線)
- 門前仲町駅(メトロ 東西線、都営 大江戸線)
- 上野広小路駅(メトロ 銀座線)・仲御徒町駅(メトロ 日比谷線)、都営 大江戸線)
- 本郷三丁目駅(メトロ 丸ノ内線、都営 大江戸線)
- 後楽園駅(メトロ 丸ノ内線・南北線)、春日(都営 三田線・大江戸線)
- 飯田橋駅(メトロ 東西線・有楽町線・南北線、都営 大江戸線)
- 新宿駅(メトロ 丸ノ内線、都営 大江戸線)、新宿西口駅(都営 大江戸線)
- 清澄白河駅(メトロ 半蔵門線、都営 大江戸線)
- 住吉駅(メトロ 半蔵門線、都営 新宿線)
- 押上<スカイツリー前>駅(メトロ 半蔵門線、都営 浅草線)
- 東新宿駅(メトロ 副都心線、都営 大江戸線)
- 秋葉原駅(メトロ 日比谷線)、岩本町駅(都営 新宿線)
発駅と着駅が異なっても利用可能
上の例では新宿駅・新橋駅と発駅と着駅が同じ場合の例を上げて説明しましたが、必ずしも同じにする必要はありません。一つ目の例では銀座で降りてもよいですし、二つ目の例ではそのまま五反田まで乗車しても問題ありません。会社帰りの寄り道などで利用したい場合はお持ちの定期券とうまく組合わせると良いと思います。
さいごに
今回は東京メトロと都営地下鉄の連絡乗車券のお得な活用方法を記事にしました。
この乗り継ぎ割引は回数券の割引率を大きく超えるため、活用できる場合は是非活用してみてください。
テレワークなどで定期券の支給がなくなって、交通費を抑えて寄り道をしたい方に使える内容かと思いますので参考になればと思います。