2021年春からJR東日本でSuica利用者向けに開始された「リピートポイントサービス」。今回はその仕組と活用方法について解説したいと思います。似たサービスである回数券との比較も行います。
新型コロナウイルスの影響でテレワークでの勤務となり、通勤定期券を解約した方も多いと思います。そういった方や営業で都内を回られている方などに活用できるサービスです。
リピートポイントサービスとは
Suicaの残高で繰り返し在来線を利用する方に向けた、一ヶ月に同一運賃区間を10回利用すると10%相当のJRE POINTが還元されるサービスになります。
10回目の乗車時に運賃1回分がポイント加算され、11回目以降は運賃10%がポイントとして加算されていきます。
同一運賃区間であれば還元対象となる
大きな特徴として、リピートポイントサービスは還元対象が同一運賃であることがあげられます。
回数券は出発駅と到着駅を指定しなければなりませんでしたが、リピートポイントサービスではそういった制約はありません。
たとえば、川崎駅を起点にした場合、品川駅と横浜駅はともに230円区間であるため、平日は品川駅に通っていて、休日に横浜駅に遊びに行った場合でも回数としてカウントされます。発着駅を指定されないため、同じ230円区間である東京駅~舞浜駅間も還元対象となります。
Suica在来線乗車ポイントの対象
リピートポイントサービスの還元ポイントは在来線乗車ポイントに追加されて加算されます。
在来線乗車ポイントのカードタイプのSuicaの場合:200円ごとに1ポイント、モバイルSuicaの場合:50円ごとに1ポイントに加えて貯まることになります。
さらに現在は紙の切符とSuicaなどのICカードとで運賃が異なっており、数円ICカードのほうが安く設定されています。リピートポイントサービスはIC運賃が適用されており、この点においても回数券よりも1乗車あたりが安くなります。
定期券の区間は対象外
定期券の区間は対象外となりポイントは付与されません。
JRE POINT WebサイトへのSuica登録が必要
在来線乗車ポイントと同様にリピートポイントサービスもJRE POINT WebサイトへSuicaを予め登録しておく必要があります。
JRE POINT Webではアトレなどの駅ビルの会員、Viewカード会員やモバイルSuica会員などJR東日本のほとんどのサービスでポイントをまとめることができるのでまだの方はぜひ登録しておきましょう。
サイトへの登録は必須ですが、それ以上のキャンペーンへのエントリー等は不要となります。
積算対象期間は1ヶ月
リピートポイントサービスは1ヶ月ごとの集計されるため、1ヶ月に10回以上乗車することが必要です。テレワークによって週に1回の出勤となると8回となり、休日などで2回乗車しなければ対象となりません。
後で比較しますが、回数券の有効期間は3ヶ月ですので有効ですので、テレワークなどで週1しか出社ような場合はこちらのほうが良さそうです。一方、週2回以上の出社する場合、リピートポイントサービスほうが還元率が高く、出社頻度や休日の利用状況似合わせて選択すると良いようです。
回数券との比較
全身のサービスであった回数券との比較です。回数券は2022年9月30日をもって販売終了となっています。
リピートポイント サービス | 回数券 | |
区間 | 同一運賃 | 指定駅間 |
加算期間 (有効期限) | 1ヶ月 | 3ヶ月 |
支払い | 都度 | 前払い |
還元率 | 10% | 約9% |
このように見るとリピートポイントサービスは回数券よりも期間が限定されるものの、還元率が高くお得なサービスであることがわかります。
リピートポイントサービスは支払った金額に対してポイントを付与するため、回数券のように前払いではない点も、急な出社停止などがあり得る現在の状況では良い点かと思います。
登録/購入方法・使い分け
リピートポイントサービスは一度JRE POINT WEBにSuicaを登録すれば何もしなくて良い一方、回数券の場合は11枚使い切ったら都度券売機で購入する必要があります。券売機はICカードの普及で減らされており、購入に時間がかかることもデメリットです。
なお、週3回を超えると定期券を購入したほうが有利です。このあたりについては下記の記事をご覧ください。
最後に
新型コロナウイルスの影響で勤務体制など大きな変化があり、2021年はそれに対応すべく、新しいサービスの導入や従来のサービスの見直しなど様々な変化が起こってくると思います。
まだまだ新しい働き方が定着するかどうかはわからないところではありますが、少しでもお役に立てれば幸いです。